Project File5

サプライヤーの水リスクも把握し、
強固なサプライチェーンを構築

利用サービス
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  • 対策
  • 発信

課題

  • サプライヤーの水リスクを把握したい
  • サプライヤーの水リスクに対する理解を深めたい
  • 特定された水リスクに対し、対策方法を知りたい

サポート概要

  • 意識啓発に繋がる水リスクの概要書を配布
  • グループ工場やサプライヤーに対してアンケート形式で、水リスクの認知度や対応状況などを調査
  • 調査結果から、地域、事業を踏まえたフィードバックとリスク低減アクション案を提案

水リスク対策の要求はするものの サプライヤーにまでリスク低減アクションが浸透しない

企業活動における水リスク対応を含む環境への様々な配慮は、一般のお客様に対する約束と捉えることができます。また持続可能な操業のためにも、行わなくてはならないものです。そのため自社だけでなく、資材、部品、原材料等の供給元であるサプライヤーに対しても、取引・行動規範を定めるなど、一定の基準を求める企業が増えてきました。
しかし、サプライヤーに対する水リスクへの過度な対応要求は、サプライヤーの負担を増加させることになりかねません。また、サプライヤーの中には水リスクに関する理解が低く、水リスクの調査を行ってもリスク低減に向けたアクションに結び付かないことが少なくありません。
国内外に数多くのグループ工場やサプライヤーを有するG社様においても、過去にAqueduct※1やWater Risk Filter※2(水リスクを図るツール/以下グローバルツール)を使って水リスクの把握を要請しました。それによって一定のリスク把握はできましたが、その後の水リスク削減のアクションに結び付かなかったため、どのようにグループ工場やサプライヤー主体の自発的な改善活動に結び付けるかが課題となっていました。

※1 Aqueduct : WRI(World Resources Institute、世界資源研究所)が開発した水リスク評価のグローバルツール。拠点が立地する地域の水リスクを、水量、水質、規制・評判の観点で評価することが可能。
※2 Water Risk Filter : WWF(世界自然保護基金)とDEG(ドイツ投資開発会社)が開発した水リスク評価のグローバルツール。拠点が立地する地域の水リスクや、各拠点の操業の水リスクを評価することが可能。

アンケート形式の調査によって水リスクを把握することで 各所に負担も少なく関心と改善を促す

グループ工場やサプライヤーの水リスクに取り組むためには、まず各々が自社に内在するリスクを認識することが必要不可欠です。
当社は、水リスクを管理する上で重要となる項目やG社様の事業特性や目指す姿を踏まえて、アンケート形式のリスク調査表を作成し、グループ工場やサプライヤーへ回答をお願いしました。また、グループ工場やサプライヤーの水リスクへの理解を深めるため、水リスクの全体像やサプライヤーの事業との関わりを整理した概要書を配布しました。アンケートの回答は、グループ、サプライヤー、各工場の視点を大事にしながら整理分析し、G社様にフィードバックするともに、グループ工場やサプライヤーにも複数のリスク低減アクション案をご提案いたしました。
アンケートや概要書、フィードバックを通じてリスクや管理上の課題が明らかになり、グループ工場やサプライヤーの関心や具体的な相談が増加し、設定した目標の実現に向け徐々に水リスクの低減が図られています。また、G社様からは、サプライチェーンにおける水リスクの把握ができたことで、災害時等のBCP対策立案にも大いに役立ったとお声を頂いています。また、G社様はその結果を用いて、グループ工場やサプライヤーの事業特性に応じた水リスクに対する目標を設定されました。

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